2013年10月14日月曜日

テートウドム Mutita Candle 修行1日目(タイ186日目)

本日は私にとって記念すべき日。

そして、5年越しの夢が叶った日でもあり、タイでカービング留学以外の、もうひとつの目標のためのスタートの日でもあります。

2009年、タイ旅行で訪れたスワナプーン空港で、何かのPRの為に飾られたキャンドルをみました。
何故だかわかりませんが、そのキャンドルの美しさに不思議と心奪われ、何枚か写真を撮っていました。当時、私はキャンドル作りを趣味で習い始めた頃だったこともあり、手作りの何ともいえない味というか、雰囲気にすっかり魅了されてしまいました。

日本に戻り、そのキャンドルがタイのどこで、誰がつくったのかいろいろ調べてみましたが、結局わからないままになっていました。

今年の2月からタイカービング留学をはじめるにあたり、帰国する時のお土産に何か良い物はないかな?と考えていたら、ふと、5年前のキャンドルを思い出しました。
それが、これらのキャンドル。
色使いも独特ですが、すべてが手作りというのが何より心を動かされました。
機械的に作ったものとは違ったぬくもりのような物を感じました。
もし、タイで売っているようであれば買って帰りたいと、再度調べたところ、
今回は画像がヒットしてきました。
同じ物ではなかったのですが、確かにあのテイストを兼ね備えたキャンドルに辿りついたのです。
それがタイの東部にある地方都市のウボンラチャタニから、さらに南へ45km離れたテートウドムという街の小さな工房で作られていることがわかりました。
Mutita Candle というメーカーで、Chalida さんという女性のキャンドルデザイナーが、そのキャンドルを作っていたのです。
幸運にもホームページがあり、彼女の生まれ故郷で創業するにあたっての理念を知ることができました。

もともとキャンドルフェスティバルが有名なウボンラチャタニから少し離れた町で、生まれ育った彼女が、チェンマイの大学を卒業し、就職後も10年近くチェンマイで過ごした後、これといって女性の働ける場や活躍する場が少なかった故郷で、地元の女性を雇い入れ、新しいキャンドルづくりを発信していこうという理念の元、Mutita Candleが創業されたということを知りました。(多分こんな事が書かれていました。)

そのような夢と志を持った人が作り出したキャンドルに、心惹かれたということが嬉しくもあり、もっと他のキャンドルが見てみたい、そして、どうやって作っているか?どんな人達が作っているのか?実際に見てみたいという気持ちが湧いてくるのにそう時間はかかりませんでした。

友人が背中を押してくれたこともあり、我慢できずにウボンラチャタニ行きの夜行バスに乗っていました。
そして、5年前に魅了されたキャンドルを作っている場所と作っている人達に会うことができました。
ただ、残念なことにチャリダさんには会う事は出来ませんでした。たまたま、海外にお仕事に行かれていたようで、数日後に、事前に送っていた、訪問と工房の見学申し入れのメールの返事がきました。
その後も、バンコクにあるショップを何度か訪問したりしながら、友人へのお土産や自分用にいくつも購入していました。

そして、7月にウボンラチャタニのキャンドルフェスティバルに行った時、
偶然にMutita Candle 山車を見る事が出来ました。
後でわかった事ですが、なんと今年初めて参加されたということでした。



ただ、メールでウボンラチャタニに行くので、Mutita Candleをウボンの空港のショップで購入したいので、フェスティバルの期間の営業時間か何かを確認メールを送ったところ、Mutita Candleもフェスティバルに参加するので、是非楽しんでください!という返事が!ラッキーとしか言いようがありません。

フェスティバル2日目、パレードも終盤を迎えたころ、Mutita Candle の山車(フロート)が近づいてきました。
そのパレードの最前列で、何かとても楽しそうに、満面の笑顔で踊っている十数名の人達。その中にチャリダさんらしき人物を発見!

高い場所で見物していたにも関わらず、もう一目散に高い階段を駆け下りて、フロートを必死に追いかけ、人ごみをかきわけて、ようやくチャリダさんに追いついて一緒に写真を撮ってもらいました。

私は、今までかつて、くまモン以外にアイドルを追いかけた経験はないのだが、この時ばかりは、熱狂的なアイドルのおっかけの気持ちがわかるような気がしました。(笑)

そして、フェスティバルが終わったあとも、興奮は冷めるどころか、もっと知りたいという気持ちに変化してゆき、
ホームページに紹介されていたチャトチャのお店を尋ねたり、OTOPの会場へ足を運んだり、ISETANに価格を調べに行ったり・・・。

「なんで?ここまで!」というくらいのめりこんでいる自分がいました。
本当に不思議です・・・。自分でも説明がつきません。

何がしたいのか?と冷静に自分に問いかけてみると、
「どうやって作っているのか知りたい、習いたい!」という答えが最後に残りました。

それから、幾度となく、作り方を教えて欲しくて、テートウドムの工場で研修させて欲しい旨のメールを送り続けていたのですが、
9月の中頃に、トレーニング代と宿泊費込み3食付でこの価格で良ければと、10月7日から1週間の予定で研修受入可能との返事がきました。

10月2日頃、急に都合が悪くなったので延期が可能かという連絡があり、1週間ずらして
今日の日を迎えました。

そういう意味では、5年前に魅せられたあのキャンドルに、ここテートウドムの工房まで連れて来てもらったかと思うと、実に感慨深いものがありました。

物づくりをしている人間にとって、これほどまでに人の心を動かすものを生み出す事ができるのは、本当に素晴らしいことだと思います。

今後、カービングやキャンドルづくりに携わっていく中で、わたしにもそのような感動を伝える事が出来るだろうか?

ウボンラチャタニに行きの飛行機の中で、静かにこの5年間を振り返り、自分と向き合っていました。

ひとつひとつの選択は、小さな小さな選択だったり行動だったりするけれど、その積み重ねの中に、また自分の未来もあるのかもしれないと、
やっと今、そう思えるようになりました。

ちょっと、話が大きくなりすぎましたが・・・(笑)

自分自身の為に、この日の思いを残しておきたくて、そしてこのブログを時々読んでくれている私の友人達にこの思いを伝えたくて残しました。



2009年にスワナプーン空港で見たキャンドルA


2009年にスワナプーン空港で見たキャンドルB

2009年にスワナプーン空港で見たキャンドルC


ウボンラチャタニ空港に朝8時45分定刻に到着。
Mutita Candle マーケティング マネージャーのNamFon さんが迎えにきてくれていたので、車でテートウドムの工房へ向かいました。
途中、彼女の自宅に立寄り子供達と彼女の母親が同乗。

なんだか皆少しだけど緊張しているのが伝わってきます。

程なくして、工房へ到着。1時間程かかったのだろうか?

4月に訪れたショールームの玄関で、チャリダさんに出迎えてもらいました。



「初めまちて!チャリダです。ようこそいらしゃいました!」

んん?

日本語しゃべっている?

「こちらこそ、よろしくおねがいします。」

そんな挨拶の後、工房の奥にある彼女の自宅のゲストルームへ案内してもらう。
大学で美術を専攻されていただけあって、家の中の壁は絵画がたくさん飾られていた。


昔のミシンを改造した?机


そのあと、チャリダさんがリビングの壁に写真が飾られているコーナーを案内してくれた。チャリダさんがフランスやドイツの訪問した若かりし頃の写真だ。
だが、そのコーナーの多くは日本を1990年に交換留学生として1ヶ月ほど訪れた頃のものでした。

彼女はその写真を私に見せながら、若い時に沢山お金を出してもらって、日本各地に行かせてもらい多くの人達と出会ったけれども、自分はまだ日本にお返しをしていないし、その機会がなかったと、その分をROCOに返したい!
と言ってくれた。(← 多分、英語がよく解らないがそう言っていたはず!勝手に思い込んでしまった私。まあ、いいか!)

朝と昼食を兼ねたヌードル

ココナッツのお菓子

カノム 

おやつのソーセージ

夕飯 名前・・・?


キノコづくし〜〜〜




そして、本日のレッスンは、バラのフロートキャンドル!
チャリダ先生と並べると違いが歴然・・・当然ですが!(泣)
ピンクが私の作品。

一歩ずつ前へ!



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